ボーイングは2020年5月14日(アメリカ西部時間)、通算100機目となるP-8A哨戒機をアメリカ海軍に引き渡したと発表しました。この100機には試作機のほか、インド海軍、オーストラリア空軍、イギリス空軍に対し、FMS(有償軍事供与)で引き渡された分も含まれます。
世界中の航空会社で運航されているボーイング737NGをベースに、最新の機器を搭載して誕生したP-8Aポセイドン。6機が構造試験や製造試験に供される試作機として作られ、実戦仕様は94機が引き渡されています。
全機の総飛行時間は30万時間を数えるP-8Aですが、アメリカを通じFMSでインド海軍に8機、オーストラリア空軍に12機、イギリス空軍に2機が引き渡されており、それぞれの国で海洋哨戒・情報収集にあたっています。
ボーイングのP-8プログラムを統括するステュ・ヴォボリル副社長は「海軍からの信用と、信頼に足る我が社の従業員、そしてP-8のシステムに敬意を表したいと思います。私たちはこれからも、世界で1番の哨戒機をお届けします」と、P-8Aの通算100機生産に寄せてコメントを発表しました。
アメリカ海軍が保有しているP-3Cを更新するという目的からすると、通算100機はまだまだ通過点に過ぎません。これからもアメリカ海軍への納入のほか、新たな海外ユーザーとしてニュージーランドと韓国も加わり、P-8Aの生産は続きます。
<出典・引用>
ボーイング ニュースリリース
Image:Boeing/U.S.Navy/USAF/RAF, Crown Copyright 2020/Commonweals of Australia, Department of Defense
(咲村珠樹)