1歳を過ぎたころの小さな子どもは特に、あふれる好奇心から色々なものを触りがち。特にスイッチ類はパチパチという音や感触が楽しいのでしょうが、重要な機器の電源に関わる場合もあるため、触ってほしくないのが正直なところ。

 そんなお子さんのために、本物を使用してスイッチのおもちゃを手作りした、というツイートが話題になっています。よく見かける電気のオンオフをする際に触る「あのスイッチ」と同じものを使用。これなら子どもも思う存分スイッチ遊びが楽しめそうですね。

スイッチのおもちゃを作ったのは、和太鼓と缶カラ三味線とサーキットベンドのバンド「世紀マ3(スリー)」のメンバー、Tさん(@banzainuigurumi)。

 「サーキットベンディング」とは、電子機器の回路をカスタマイズし、想定外の音を引き出す技術で、Tさんはバンドサウンドのサーキットベンドを担当。その技術を用いて電子工作を行い、SNSを通して作品を公開しています。

 Tさんには1歳3か月になる息子さんがおり、最近になってキッチンにある換気扇やパソコンなど、低い位置にあるスイッチ類を押して、その反応を得る遊びを覚えた模様。ダメ!と言って引き離しても、またすぐにスイッチを押してしまっていたそうです。

 そんな息子さんの興味を引くものは何かないかと考えたところ、「いっそのこと本物のスイッチを作ってみたらどうか」と閃いたそうです。

材料は全てホームセンターで購入

組み立てに特別な技術は不要です

 材料はすべてホームセンターにて調達。スイッチやケースの購入にかかった費用は1200円ほどと、安価で揃えられるのもこのアイデアの優れているところです。あとはパーツを見ながら組み立てれば完成なので、普段電子工作をしない人でも真似できそう。

 また、あえて光ったり、音が出たりする仕様にしなかったのも、Tさんがこだわったところ。電気を使うことで、感電や電池の誤飲など、危険性が増してしまうという思いからですが、その分「スイッチを押す」という行為を自由に、純粋に楽しむことに特化したおもちゃになりました。

リアルな見た目に思わず触ってみたくなりますね

 手にした息子さんの反応はもちろん上々。両手で持ち、パチパチとスイッチを切り替えたり、カチッと押したりする様子がツイートにて見られます。

 投稿には1万件の「いいね」と共に、「本物に触れるのイイ!」「まさに今欲してるおもちゃ……!」と、絶賛のコメントが多数寄せられています。中には「うちにもほしい!」という声も。

 こうした声に対し、Tさんは「この程度でいいんだという様をみて、真似してもらえたらなんだか楽しそうです。カンタンなので、作ってみてはどうでしょう」と制作を推奨しています。「なければ作る」の精神で、楽しく工作を始めるきっかけになるかもしれませんね。

<記事化協力>
世紀マ3 シンセ担当さん(@banzainuigurumi)

(山口弘剛)