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ガラス・アーティスト作の花のペンダントが万華鏡のような美しさ

 超がつく高温から生まれてくる様々な「ガラスアート」たち。その“熱量”もあってか、多くの人を惹きつけますが、「どうやって出来るんだろう?」という疑問もまた生まれます。

 ガラス作家のTomomiさんは、「これがこうなります」とコメントを添えて、自身のガラス作品の「ビフォーアフター」を先日Twitterで紹介しました。

  •  投稿された2枚の写真では、制作途中と完成後の作品が写されています。どうやら花柄模様のペンダントの様子。

     いずれも色鮮やかではありますが、まるでビードロ(別名:ぽっぴん、ちゃんぽん等)のような形をした「ビフォー」と、ペンダントになった完成状態の「アフター」とでは、その見た目に大きな違いがあります。

    制作途中の作品。

    完成時。なんという変貌ぶり。

     「ボロシリケイトガラス」という硬化ガラスを使用した本作について、Tomomiさんは様々な工程を経て作り上げたと言います。

     「まず中が空洞になっている管ガラスの先を膨らませ、そこへ炎を当てながら色ガラスで模様を描きました。ちなみに下書きはしていません」

     「描き終わったら、棒を回しながら炎に当て、厚みが出るまで馴染ませるように“溶かして”いきます。厚みが出来たら、管ガラスから切り外して形を整えます。そこに紐を通す部分を付けて完成です。今回の投稿画像の左部分は作品の裏側になります」

     なお、Tomomiさんの語る「炎」は、時に2500度近くにも達します。「(炎の)当て方によって柄が崩れたりするので、かなり慎重かつ集中した作業ですね」と、極限状態の中で「溶かして縮小していった」そう。

     まるで魔法がかかったかのような変貌。リプライ(返信)欄でも、驚きと感嘆の声が寄せられていますが、相当困難な作業であることも容易に想像がつきます。

     「確かに難しい作業は多いです。でも、色の配置などを考えたりするのが楽しいんです」

     2022年で、ガラス作家としての活動が26年になるというTomomiさん。13年前は「軟質ガラス」とも呼ばれるソフトガラスを用いていましたが、以降はより耐熱性の高いボロシリケイトガラスを、酸素バーナーを使用して溶かしながら、ハンドメイドのアクセサリーやオブジェなどを生み出しています。

    国内の展示会や、海外に向けて作品を販売している投稿者。

     「かわいくてキレイな作品を作るのが好きなんです。まだまだ精進したいと思います」

     国内の展示会で出展し、一部はハンドメイドサイト「minnne(ミンネ)」で販売しているTomomiさん。作品は海外でも高い評価を受けています。

    <記事化協力>
    Tomomiさん(Twitter:@GlassRuriruri/Instagram:@tomomihanda_)

    (向山純平)

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