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スマホ依存症が「デジタルデトックス」に5日間挑戦!やって分かったメリット・デメリットとは?

 「気付いたら何時間もSNSを見ていた」「せっかくの休みがスマホをダラダラ見て終わってしまった」こんな経験は、現代社会を生きる私たちにとってあるあるですよね。

 かくいう筆者もスマホ依存をかなり感じています。「ちょっと休憩」のつもりがソファーに寝そべってずっとスマホを見てしまった……なんてことは恥ずかしながら日常茶飯事です。

 筆者はフリーランスなので、仕事中にいくらスマホを触ろうと自由なのですが、当然スマホを触っている時間が長ければ長いほど仕事は進みません。

 そこで、年末に向けて仕事が切羽詰まった12月某日、平日5日間の「デジタルデトックス」にチャレンジしました。やってみて分かったデジタルデトックスのメリット・デメリットや、デジタルデトックスを成功させるためのポイントを紹介します。

  • ■ デジタルデトックスのルール

     デジタルデトックスといっても、Webライターという職業柄、パソコンを使わないわけにはいきません。そこで、今回は筆者なりにデジタルデトックスのルールを下記のように定めました。

    【デジタルデトックスのルール】
    ・仕事で使うぶんには、パソコン・SNS(リサーチ、記事の告知など)の使用OK
    ・プライベートでしか使用しないメッセージツール(LINEなど)の確認は1日3回程度

     仕事では常にパソコンを使うので、「デジタル機器を使わない」という意味では全くデジタルデトックスできていないのですが、今回の目的は「スマホのダラダラ使用をなくす」ことですので、とにかくプライベートで使用しないことを徹底しました。また、スマホは常に寝室に置いておき、目に入らないように意識しました。

    ■ 筆者が感じたデジタルデトックスのメリット

     筆者が5日間のデジタルデトックスで感じたメリットは4つあります。

    ▼ メリット(1)仕事がめちゃくちゃはかどる
     スマホを触らないと、単純に仕事がかなりはかどりました。

     普段は、執筆が上手くいかないときや少し疲れてきたときに、現実逃避としてSNSを見ていたのですが、スマホが使えないと「スマホへの逃げ」ができないので、仕事がどんどん片付きます。仕事だけに集中できる環境が整っているといった感覚です。

     これは在宅勤務の方しか関係のないメリットかもしれませんが、在宅で働く筆者にとっては最も大きなメリットでした。

    ▼ メリット(2)いつもより少し丁寧に生活できた
     普段は、仕事の休憩中、お風呂に入る前、寝る前などの空き時間は、スマホ一択。特に意味もなく、ダラダラとSNSやニュースサイトを見ていました。

     デジタルデトックスをすることで、これらの「ダラダラ使用」がなくなり、時間が浮きました。その時間を、マッサージや読書、普段やらない箇所の掃除、料理などに充てられたため、生活の質が向上し、普段より「丁寧な暮らし」が実践できたように思います。

     同時に、後回しにしていた手続きや仕事関連の勉強にも取り組めたので「やらなきゃな~」という地味なストレスから解放されたのも、大きなメリットでした。

    ▼ メリット(3)スマホがない状態に慣れた
     5日間のデジタルデトックスのうち、1日目はふとスマホを探したり、手持ち無沙汰感があったりしましたが、すぐに慣れました。

     そして、筆者の生活スタイルでは、スマホがなくてもきちんと回っていくことを実感。3日目には、朝プライベートの連絡を確認して以降、夜まで一度も確認しなかった(忘れていた)というレベルにまでなりました。

     スマホを寝室に置いておき、日中の生活で目に入らないようにすることも、スマホがない状態に慣れるうえで役に立ったと思います。案外、視界に入らなければスマホの存在を忘れて、目の前のことに集中できるのだなと感じました。

    ▼ メリット(4)物欲・食欲が抑えられた
     SNSや動画サイトによって、物欲や食欲が刺激されることってありませんか?筆者は「SNSでハンバーガーを見て食べたくなり、フードデリバリーで注文する」「憧れのインフルエンサーが紹介した服や雑貨が欲しくなり、購入する」というように、スマホで見るものにかなり物欲・食欲を刺激されていました。

     デジタルデトックスをすることで、スマホに物欲・食欲が刺激されることがなくなり、「今本当に食べたいものは何か」「本当に生活に必要なものは何か」を冷静に考えられるようになったと思います。

    ■ 筆者が感じたデジタルデトックスのデメリット

     デジタルデトックスをする中で不便に感じたこともあります。筆者が感じたデジタルデトックスのデメリットは以下の3つです。

    ▼ デメリット(1)「暇つぶし」のバリエーションが少なくなる
     筆者にとって、暇つぶしといえばスマホ。そのため、自宅には暇つぶしになるようなものはあまりありません。

     先ほど、デジタルデトックスによって時間が浮いたと言いましたが、正直浮いた時間でできたことは、娯楽というより家事ややらないといけない作業ばかりです。小説や裁縫、塗り絵など、スマホ以外でできる趣味・娯楽があれば、もっとデジタルデトックス中の空き時間を楽しめたのになという思いは残りました。

    ▼ デメリット(2)緊急の電話などがないか不安
     デジタルデトックス中、スマホを確認するのは1日に2~3回。家族やパートナーに不測の事態が起こり、その緊急連絡に気づけないのではないかという不安はぬぐえませんでした。特に、お子さんがいる方や家族の体調が優れない方にとっては、緊急連絡をすぐに確認できないというデメリットは大きなものでしょう。

     対策としては、電話のみ通知が鳴るようにして聞こえる範囲に置いておく、固定電話に連絡してもらうよう事前に伝えておくといったことが考えられます。

    ▼ デメリット(3)仕事がはかどりすぎて疲れる
     予想外だったのですが、デジタルデトックス中、仕事がはかどって正直めちゃくちゃ疲れました。集中しすぎて休憩を忘れたり、(普段は仕事をしない)夜のちょっとした空き時間に仕事をしたりといった事態が起きたのです。

     こちらは、在宅仕事だからこそ起こったデメリットなので、在宅仕事ではない方にはあまり関係のないデメリットかもしれません。

     スマホがないことで仕事がはかどる半面、きちんと休憩時間も取らないと、疲労がたまる原因になるのだなと実感しました。何ごともバランスが大切ということですね。

    ■ デジタルデトックスのポイント

     デジタルデトックスを成功させるには、何よりもスマホを視界に入れないことが大切です。自宅では、今いる部屋とは別の部屋にスマホを置いておくとよいでしょう。外出先では、ファスナー付きポケットなど、バッグの取り出しにくい位置にスマホをしまうのもおすすめです。

     そのほかには、スマホの通知を切る、普段よく使うアプリを期間限定で削除してみる、設定でアプリの利用に制限をかける(スクリーンタイム)といった方法もあります。

    ■ まずは2~3時間だけでも挑戦してみて!

     5日間のデジタルデトックスを通じて、普段いかにスマホをダラダラと使っているか、スマホに時間を割いているかを実感しました。

     緊急連絡などの課題は残りますが、生活の質を上げるためにも、定期的にデジタルデトックスをやっていきたいと思います。

     スマホ依存を感じている方は、ぜひ2~3時間のデトックスから挑戦してみてください!短時間でも、デジタルデトックスのメリットや、スマホがなくても意外と大丈夫なことを実感できるはずです。

    (上村舞)

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  • 上村舞Writer

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    福岡県出身。大学卒業後、検察事務官として検察庁で勤務。退職後はフリーランスのWEBライターとして、20年以上続けるバレエや法律、地元・福岡の記事を執筆している。今も週4回レッスンに通い、舞台に立つほどバレエが大好き。

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