おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

【答え合わせ】「2858年からのタイムトラベラー」の予言は当たったのか?

 ついに2023年も大晦日ですが、今年3月におたくま経済新聞では次の記事を掲載しました。

 『自称「2858年からのタイムトラベラー」2023年におこることが色々とやばい』

 2023年も終わりかけの今、まさにこのネタ……もとい「予言」が当たっていたのか、確かめる時がやってまいりました。ということで、答え合わせを行っていきます。

  • ■ 「2858年からのタイムトラベラー」の予言とは

     「2858年からのタイムトラベラー」とは、英国メディア「Daily Star」が2023年2月20日に紹介した、TikTokの「@darknesstimetraveler(以下、ダークネス・タイムトラベラー)」というアカウントです。

     ダークネス・タイムトラベラー氏は、自称「2858年の未来からやってきた」人物であり、今後起こりうる「予言」をTikTokに投稿して、当時話題を呼んでいたのです。

     では、その「予言」が本当に当たっていたのか、一つ一つ確認していこうと思います。

    ■ 2月28日:宇宙人が地球に上陸。地球を乗っ取るという同じ夢を「誰もが見る」

     2月28日に宇宙人が地球に上陸するとの予言でしたが……残念なことに、先の記事を掲載した日付は3月6日。出オチよろしく、掲載当初から既に一部が外れていたという、致命的な問題が起きておりました。

     が、てっきりそれで終わる……と思いきや、実は別の意味で当たったのではないかという疑惑が。

     OpenAIが開発した人工知能チャットボット「ChatGPT」が2022年11月に公開されて以降、世界中で「AI」という技術が注目を浴びました。同時に注目されたのが、さまざまな「AI」ツールで作られた「フェイク映像」、「詐欺広告」など。

     我々は「AI」というまさに「宇宙人」のようなものに振り回された、そんな1年だったのです。つまり、今年の地球は「AI」に侵略されたと言っても過言ではないのです。

     宇宙人ではなく「AI」ではありましたが、「なにかが地球を乗っ取る」という意味では当たっていたのかも知れません。

    ■ 4月2日:酸素に取って代わり寿命を50年延ばす新元素が発見される

     いったいこの予言に何の意味があるのか、誰にもよくわからないですが、寿命が50年伸びるということであれば、是非とも取り入れたいもの。

     しかし、現時点でそのような情報はなく……。新元素と言えば2016年11月に日本人グループが発見した113番の元素「ニホニウム」が印象深いところですが、「寿命を延ばす元素」の発見は、どこを調べてもでてきませんでした。

     この予言「新元素」を発見するという点では、かなり「ありえそう」な話であり、かすりでも当てに行った感はいなめません。しかしながら、今のところ何の情報もない以上は「ハズレ」ということにさせてもらいます。

    ■ 5月4日:火星で人骨が発見され、人類が火星にいたことが判明

     火星で「人骨」が発見されたという情報はなかったのですが、英国メディアの「Mail Online」が現地4月13日に、NASAの火星探査車「キュリオシティ」が「骨のような岩」を撮影したと報じております。

     火星から送られてくる映像は、NASAがWEB上で公開しており、その中から一般の人が見つけた模様。X(旧:Twitter)の英国コミュニティで話題になっていたようです。

     非常に惜しい予言ではありましたが、実は火星ではちょくちょく人の想像かきたてる岩などが発見されています。過去には故・桂歌丸さんによく似た岩が発見され、日本で話題になったことも。

     とにかく火星から送られてくる映像には、色んな岩などが映っています。つまりこの予言も、かなり当てに行った感じじゃないでしょうか。とはいえ、現状はこれも「ハズレ」です。

    ■ 8月26日:マリアナ海溝の底でメガロドン4体発見

     残念ながら今年も、伝説の巨大ザメ「メガロドン」の発見はありませんでした。しかも、それどころか「メガロドンは間違いなく絶滅した」と米国の科学メディア「Live Science」が現地6月15日に報じています。

     約360万年前に絶滅したとされる「メガロドン」ですが、UMAファンからは「生存説」が支持されており、YouTubeでは人気コンテンツの一つとなっています。

     しかしながら、「Live Science」にコメントをよせた専門家は、生存説を「完全否定」。生きているとすれば、確実に目撃され、海の生態系に大きな影響を与えているそうです。

     ただ、世界で最も深い海溝「マリアナ海溝」の底を調査したというわけではないので、厳密に言えばまだ可能性はあります。というか、よくよく考えれば、「マリアナ海溝の底を調査」するなんてことは、現時点「太陽に着陸する」ぐらい難しいのではないのでしょうか。

     やれるものならやってみろ的な、挑発的なネタだったに違いありません。

    ■ 結局ほぼハズレ?

     やや惜しい予言はあったものの、残念ながら現時点で確実に当たったものはないようです。というかこの「予言」ですが、よくよく見てみれば「宇宙人」「新技術」「謎の生物」と、ワリと「予言」の世界ではオーソドックスで、ありきたりな内容。

     中には当てに行っているものもあったが……全く当たらなかった。これは本当に恥ずかしい。

     とはいえ、ネタとしては面白いので、来年も是非続けてほしい。さてさて、来年はどのような「予言」が出てくるのでしょうか。

     ちなみに、ダークネス・タイムトラベラー氏の最新動画によると、2024年は、「最もクレイジーでヤバい年」になるそう。

     ……これは面白そうだ!

    <過去記事>
    自称「2858年からのタイムトラベラー」2023年におこることが色々とやばい

    <参考・引用>
    darknesstimetraveler氏TikTokアカウント(@darknesstimetraveler
    Daily Star「‘Time traveller from 2858’ claims secret to ‘longer life’ to be found this year
    Mail Online「NASA’s Curiosity rover spots a strange bone-like rock on Mars
    Live Science「Could the megalodon still exist today?

    (文:たまちゃん/イラスト:山口弘剛)

    あわせて読みたい関連記事
  • 広がる地震の噂に警鐘か?内閣府防災が「地震予知」に関する異例の投稿
    インターネット, 社会・物議

    広がる地震の噂に警鐘か?内閣府防災が「地震予知」に関する異例の投稿

  • ノストラダムスが地震を的中させた?話題の詩を確認してみた
    社会, 雑学

    ノストラダムスが地震を的中させた?話題の詩を確認してみた

  • 画像提供:イトメン公式Twitter(@itomen_official)
    インターネット, おもしろ

    Twitterに20203年からきた未来人現る イトメン中の人の就任年に「まさか…

  • 自称「2858年からのタイムトラベラー」2023年におこることが色々とやばい
    インターネット, おもしろ

    自称「2858年からのタイムトラベラー」2023年におこることが色々とやばい

  • ノストラダムスの大予言
    社会, 雑学

    ノストラダムスの予言って2023年はどうなってる? 安心しろ!「人類は滅亡しない…

  • インターネット, 社会・物議

    「不安をあおる情報ほど拡散される」 災害時における予言の扱いは危険!

  • インターネット, おもしろ

    未来人ジョン・タイターとトヨタの新型エスティマがコラボ!?世界線がずれたな

  • インターネット, 社会・物議

    5月17日大地震発生説はデマ 未来人になりすました人物が騒動を謝罪

  • インターネット, 社会・物議

    タイムトラベラー2062年の人、次は5月17日に2chに再登場?ネットはざわざわ…

  • オカルト・ミステリー, 雑学

    【地球滅亡のお知らせ2016】5月に巨大隕石が落ちてくる!?今度は牧師の大予言

  • たまちゃんWriter

    記事一覧

    元秒刊SUNDAYライター。炎上ネタからグルメネタまで得意とするも、現編集部(おたくま)では炎上ネタは封印。おだやかに書いております。静岡県浜松市在住です。

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • マクドナルド非公認レシピ「改造てりたま」
    グルメ, 作ってみた

    マクドナルド非公認レシピ!夏のてりたま欲を満たす「改造てりたま」を作ってみた

  • LINEの画面って拡大できないの?タイトル画像
    インターネット, サービス・テクノロジー

    ピンチ操作が効かないLINE画面も拡大!iPhoneの隠れ便利機能「ズーム」活用…

  • AIで生成されたフェイク動画
    インターネット, 社会・物議

    一瞬本物かと……有名人の顔と声までAIで再現!進化する投資詐欺の実態とは

  • “ネット詐欺のベストアルバム”に遭遇!「○○プレゼント」詐欺体験レポート
    インターネット, 社会・物議

    “ネット詐欺のベストアルバム”に遭遇!「○○プレゼント」詐欺体験レポート

  • フッション系と思わせるサポート詐欺サイト
    インターネット, 社会・物議

    ファッション広告のフリをした罠 ますます巧妙化する“サポート詐欺”

  • 危険なウイルスに侵害というメッセージ
    インターネット, 社会・物議

    サイト閲覧中「危険なウイルス」警告、誘導先のアプリを入れるとどうなる?

  • トピックス

    1. 偽ファッション広告

      偽ファッション広告がGoogle広告に大量出現 サポート詐欺被害に注意

      2025年9月上旬からGoogle広告に偽ファッションサイトが急増。数秒で「Windows Defe…
    2. 邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった

      邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった

      Webコンテンツ「絶対にバズるSNS」が9月15日公開。9月26日公開映画「俺ではない炎上」と連動し…
    3. 26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落から奇跡の再生

      26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落から奇跡の再生

      26年前にリリースされたMMORPG「Dark Ages」をご存じでしょうか。年月とともに人口は減少…

    編集部おすすめ

    1. 英国伝統のうなぎ料理は“水槽の味”?日本にはない「ゼリー寄せ」の衝撃

      英国伝統のうなぎ料理は“水槽の味”?日本にはない「ゼリー寄せ」の衝撃

      日本でうなぎといえば、甘いタレをつけて香ばしく焼き上げた「蒲焼き」が定番のスタイル。白焼きなどもあるにはありますが、うなぎといえばやっぱり蒲…
    2. たこばさんの「糸こんにゃく炒飯」

      えっ…これ糸こんにゃく!?目も舌も騙される“ヘルシー炒飯”を実際に作ってみた

      「糸こんにゃくで作った炒飯が本物そっくりに仕上がる」と聞いたら、信じられるでしょうか。大阪市のたこ焼き店「たこ焼たこば」の店主がSNSに投稿…
    3. 虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入

      虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入

      虎ノ門ヒルズで清掃員の仕事を疑似体験しながら、非日常な体験に巻き込まれていく……そんな不思議な没入型体験イベント「どこか奇妙な職業体験 虎ノ…
    4. あれー?どこかなー?伸びしろしかない3歳児の“全力”かくれんぼが手強すぎる!

      あれー?どこかなー?伸びしろしかない3歳児の“全力”かくれんぼが手強すぎる!

      子どもにとってかくれんぼは、ハラハラドキドキのスリリングな遊び。自分だけにしか分からないであろう隠れ場所を見つけて「ここなら大丈夫」「絶対見…
    5. プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正

      プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正

      アニメ映画「映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!」公式は9月12日、「キミプリ♪ぬりえコンテスト」において…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト