「青春」を堂々と謳うきっぷ不定期にチョロっと掲載される、ひろっぴの「ゆるりと鉄で参ろうか」、第八回目でございます。
今回は、「青春」を堂々と謳うきっぷにまつわるおはなし。

「青春18きっぷ」は国鉄が増収策の一環として企画されたもので、短距離利用が多かった学生などの年齢層にも長距離の利用を勧めるためのトクトクきっぷとして、1982年3月1日に「青春18のびのびきっぷ」として発売が開始されました。


発売当初は1日券3枚(赤い地紋)と2日券1枚(青い地紋)のセットで価格は8,000円。
翌1983年、「青春18きっぷ」に改称され、1日券4枚と2日券1枚のセットで10,000円となり、1984年夏期用から1日券5枚という現在のスタイルとほぼ同じになり、現在では5回(人)分を1枚の券片にまとめた様式となり、価格は11,500円となっています。

主に学生などの春季・夏季・冬季休暇期間を利用期間として発売され、新幹線を含む特急・急行列車を除くJRの旅客鉄道会社全線の列車に乗車することができるようになっています。
特例として一部の区間で特急が利用できたりJR以外の路線を乗車しても別途乗車券が不要となる例がありますが、こういった細かいルールなどはWikipediaやJR各社のホームページの案内を未定ただたくのが確実なのでそちらをご参照ください。

青春18きっぷ

この「青春18きっぷ」、以前は若年層の長距離利用を促す目的だったのですが、近年は日帰り旅行や目的地への低価格での移動の手段として利用されています。
5回(人)分で価格は11,500円、1回(人)分とすると2300円となり、いくら乗っても同額なので、遠くまで行けば行くほどお得となります。
普通列車や快速列車などを乗り継いでいけば1日かけてけっこうな距離を移動できます。
ただ、新幹線を含む特急・急行には乗れないので少しでも早く移動したりは出来ませんし、一般の利用者と同じ列車に乗ることになるので、通勤・通学ラッシュ時などに当たってしまうと座っての移動はできません。

と、色々と制限のあるきっぷですが、時間に余裕があればけっこうな距離を移動できるので普段なら足を伸ばしにくい場所へも向かうことが可能です。

次回はそんな青春18きっぷで乗り通した鉄路を振り返ってみたいと思います。それでは……。

■ライター紹介
【ひろっぴ】

幼少の頃からの「鉄道」好き。一時期は離脱していたものの、10年ほど前にふとしたきっかけで出かけた先の地方鉄道への乗車で、再び鉄ヲタの道へ。
以後、鉄ヲタの道を極めるべく、あちこちへと出向くのである。