「世界中にピラミッドはある!」
なーんてこの手の古代ミステリー番組。日本でもよく放送されていますよね。そんな番組につい触発され、「我が国にもあるんじゃないか?」とGoogleEarthとにらめっこしてピラミッドを探していたところ、世界最古の可能性を秘めた巨大地上絵を発見してしまった!という“まさか”が2007年に起きています。

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 しかも、つい先日にはNASAから衛星写真が公開されるなど、今世界規模で注目されているミステリーなのです。NASAはこの地上絵について、ISSのミッションに地域の衛星写真撮影を追加して、調査に対する協力姿勢を見せています。

 発見場所はカザフスタン北部のツルガイ(トゥルガイ)地方。発見したのは考古学ファンであり、経済学者のDmitriy Dey(ドミトリー・デイ)さんです。デイさんが最初の1つを発見して以降、発見される地上絵は増え続け、これまで260個もの絵が見つかっているそうです。

 1つ1つの絵は、盛り土、溝、壁で構成され、複数ならべることで1枚の絵として成立しています。多いものだと100個以上の盛り土がされているそうです。そして1つの大きさは高さ約90センチで幅約9メートル。建築当初は高さ2メートルから3メートルはあったのではないかと言われています。絵全体の大きさは直径90メートルから400メートル程。地上にいるかぎりは、絵の全容をみることはできません。

 発見された絵は、卍を変形したような形、十字、円形、四角の中に×と様々なパターンが存在しています。調査はまだ始まったばかりなので正しいことは分かっていませんが、古くから周辺一帯が遊牧地であったことから、遊牧民がつくったのではないかと考えられています。

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 すでに予備調査が実施され、光刺激蛍光線量のデータによると、最も古いもので8000年前、新しいもので1000年前という結果が出ているそうです。あくまで事前調査なので、今後行われるより詳細な調査によっては、さらなる発見があるかもしれませんね。

 そして長らくこの地上絵が発見されてこなかったが故、一部は道路で削られるなどしています。今後、世界遺産の登録も目されているため、特に地元自治体には地上絵の早急な手厚い保護が期待されています。

■参考:
Turgay Discovery
NASA
Dmitriy DeyさんFacebookページ
GoogleMap道路で削られている地上絵の場所