小学生にとって楽しみなイベントのひとつ「遠足」。先生から当日のスケジュールや持ち物の説明を受ける際、こんな質問をする人があなたのクラスにもいなかっただろうか。
「先生!バナナはおやつに含まれますか?」
実際に質問したことはなくても、おそらく誰もが一度は耳にしたことであろうこの鉄板ネタですが、その判断は学校や先生によってさまざま。結局含まれた人が多いのか、それとも含まれなかった人が多いのか、アンケートをして聞いてみることにしました。
アンケートはおたくま経済新聞ツイッターアカウントにて、5月16日より5日間にわたって実施。合計348票が集まりました。ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございます。
内容は「小学生時代あなた(お子さんの場合でも可)が通っていた学校または担任の先生の方針は、『バナナはおやつのお金に含まれていましたか?』」の質問に対し、「バナナはおやつ(含まれた)」「バナナはおやつ扱いではなかった(含まれなかった)」「質問したことがない(記憶にない)」の3つを用意しました。
■ バナナはおやつに「含まれなかった」が多数派
結果を先にお伝えすると、「含まれた」が7.5%、「含まれなかった」が34.2%、「質問したことがない(記憶にない)」が58.3%。
今回の結果でもっとも多かった「質問したことがない(記憶にない)」は半数以上の方に選ばれています。質問自体はメジャーだけれども、間違いなく目立つことから質問しにくいというのが大きいのかもしれません。……かくいう筆者も実際に質問したことはない派です。
一方残り4割の人たちのクラスには、質問をした「勇者」が一人はいた可能性が高くなります。あらかじめ先生から注意がされた可能性も考えられますが、それほどこの「遠足バナナ」の問題は広く認知されていることだけは分かりました。
ちなみに「含まれなかった」場合のバナナは、お弁当に添えられたデザート扱いだったといったところでしょうか。おやつに割り当てる金額が圧迫されないので、質問した子もこれにはホッとしたことでしょう。
そして、今回少数派となった「バナナはおやつに含まれる」の人たちにとっては、当時無情とも言える回答だったに違いありません。それならば「バナナは持って行かない」という判断をした生徒がもしかするといたかもしれませんね。
■ 令和にも受け継がれるバナナの質問 しかしおやつのルールは変わっている
遠足のおやつネタとしてあまりに有名な「バナナはおやつに入りますか?」ですが、実はこの質問、出所が不明。アニメや漫画、お笑い芸人のコントで等で見たものが学校で広まったのは間違いないでしょうが、その起源については謎に包まれているようです。
ただ、個人的にはバナナが今より特別な存在だった昭和30年代~40年代ころに生まれたものではないかと考えています。ちょっとお高いけれども、一般的にはそこそこ食べられていた時代。そう考えると、当時の子どもたちにとって「デザート扱いになるかならないか」は切実な問題だったのかもしれません。
しかしながら、この鉄板ネタは令和の子どもたちにもしっかりと受け継がれている模様。筆者の小学生の子ども2人に聞いてみたところ、YouTuberのネタとしてこの質問を聞いたことがあるとのことでした。
一方、実際にクラス内でこの質問が出たことはない、とのこと。なぜならば、筆者が通う子の学校では遠足時のおやつの金額に決まりはなく「残さずに食べられるだけ」とされているからです。
■ 最近は「消費税は別ですか、込みですか?」なんて質問も
子を持つ編集部の他のライターにも聞いてみたところ、お子さんが通う学校では「300円」。お子さんに「バナナはおやつに入りますか?」の件も聞いてもらうと、つい先日の遠足で質問する子が現れたそうです……!まだいたんだ。
どうやら「先生!バナナはおやつに含まれますか?」のネタが途絶える心配は、今のところなさそう。「勇者」の魂は、脈々と受け継がれているようです。
ちなみに金額設定がある場合は「消費税は別ですか、込みですか?」という質問が、最近ではわりとあるのだとか。確かに消費税が込みか別かは切実な問題だと感じる一方、今の子たちはしっかりしてるなぁ、と感心してしまいました。
<出典>
おたくま経済Twitterアカウント5月16日投稿
※見出し画像:photoAC/加工:おたくま経済新聞編集部
(山口弘剛)